突然の旅人

大した話でもない黒坂修のアホ旅日記

2016-01-01から1年間の記事一覧

歳末と商店街

昔懐かしい景観を保ち続けている商店街が好きなのである。 年末に差し掛かると浅草に足が向く。浅草には先週出かけて葵丸進で天麩羅を食ってから合羽橋で小物調理道具を買った。 そして今週は「おばあちゃんの原宿」と言われる巣鴨地蔵通り商店街へ初めてや…

人の声がない街

俺は、寂しく悲しげな街や、崩れそうにすすけた路地裏を通り過ぎるのが大好きなのである。 俺は福井にある会社の社外取締役となり3ヶ月に1回は福井に行く。そうでなければたぶん一生行かなかっただろう。 以前、福井のクラブのロシア人ホステス、ニーナにつ…

再びケツが痛い話

今日、俺はららぽーと横浜クリニックでの手術を終えてドーナツ型クッションに座っている。俺は3年前の11月にも同じ病院で同じ手術を受け、その経緯を書いた2013年12月1日付の記事は読者からかなりのご好評をいただき、今でも多くの方にご愛読いただいている…

イスタンブルのSADIK(サディー)

2か月ほど前からどこで会ったのか記憶にないイスタンブルのトルコ人からメールが入るようになっていた。「3週間東京へ行くから会いたい」などと言う。東京でレストランなどをやっている知り合いのトルコ人に「こいつを知っているか?」と聞いてみたが知らな…

得体の知れない東京湾の何か

湾岸道路を横浜を超え磯子を超えていくと終点・幸浦となる。さらに一般道を八景島方面へ15分ほど走り臨海部の工場や倉庫エリアを抜けていくとこのテトラポッドの海岸に至る。 20年以上前、ここでよく釣りをやっていた。俺がやっていたのは海面に出ているテト…

猛暑の台北を歩く

滞在した4日間はおおむね晴れていた。気温は東京と同じ34度ぐらいであるが暑さの質が違う。超高湿度に重たい太陽光を浴び続ける逃れようのない暑さ。街中の公園の婆さんたちはよほど暑さに強靭なのである。俺は2日目の午後から腹痛に襲われ、メコンデルタの…

台北の地下鉄で人生初めて席を譲られる

台北の超高層ビル「TAIPEI101」89階からの夕景である。 俺は今年受けたDNA検査で「4万年前に東南アジアで発生しその後ポリネシア・ミクロネシアを経て台湾、沖縄経由で日本列島にたどり着いた末裔の血が濃い」という結果であったこともあり、4日間台北を彷徨…

沖縄が危ない

7月から8月前半は福岡、福井、札幌、佐賀、沖縄への出張が続いた。 沖縄は仕事のあと自費で2日延泊した。自分で言うのもなんではあるが、俺はわりと公私のけじめをつけるたちなのである。これまで舛添さんのように下品でがめつく卑しい人間をたくさん見てき…

銚子は58年かかってたどり着く所。

4ヶ月ほど前にも銚子を目指したが途中渋滞に遭い断念して潮来に行った。 今度のチャレンジでようやく銚子に降り立つことができた。 銚子は関東平野東端に位置し、南北東を海に囲まれ、関東平野を創り出した利根川水系が大河となって海に注ぐ漁業の町である。…

バラは植物の犬である。

バラの最盛期となった。 5月はバラをやっている人間にとって、去年の秋バラ以降の取り組みについて、バラから評価が下る季節である。俺はベランダで14鉢やっているがまともに咲いてくれたのは4鉢ほどとなった。俺は3月初めに水遣りを1回だけ怠り、また、5月…

突然ブダペストへ 5 (遺伝子分析による俺のルーツも含まれます)

ハンガリーは1867年にハプスブルグ帝国から自治権を獲得しオーストリア・ハンガリー帝国が成立した。ブダペスト左岸のペスト地区の象徴的建造物群はすべて1867年以降に、ハンガリー人(マジャール人)の威信をかけて建造された。 ペスト地区中心部の北よりに…

突然ブダペストへ 4

ブダペスト中央市場は俺のかなり好きな場所だった。 写真を撮っていたら「私を撮っていいですよ」と言って近ずいて来てくれた。近くのレストランの宣伝チラシを配っているところだった。ブダペストで見かけた唯一の「気さくな人」は185センチはある彼女だっ…

突然ブダペストへ 3

マリオットホテルを出るとドナウ沿いのゆったりとした遊歩道が続いている。 この路面電車は便利で街の景色も楽しめた。街を網の目のように走っているので路線図の概略を覚えればブダペスト中のどこへでも行ける。俺は初日にブダペストの電車バス1週間乗り放…

突然ブダペストへ 2

これは今回滞在したマリオットホテルの部屋からの眺めである。ドナウ川と対岸の王宮...、前回も書いたが、このブダペストを象徴する眺めは、アパホテル並みの料金で手に入れることができる。しかし、何の努力なしにというわけにはいかない。チェックインの後…

突然ブダペストへ 1

ハンガリー・ブダペストの閑散とした空港でピザを食っている。搭乗ゲート前の店には俺しかいない。さっきから店員の女二人が俺の近くでうるさくしゃぺり続けている。掃除をしている女のモップが俺の椅子に当たったりもする。 5日間滞在したが、ハンガリーの空…

また銚子に辿り着けず潮来に行く

連休中日に、1月に続いて、行ったことがない銚子という所に向けて再び車を走らせたがまた辿り着くことができなかった。10時に出発したのだが湾岸道の大渋滞に捕まってしまった。 俺は日本中、多くの所に出かけてきて滞在したことがない都道府県は徳島県だけ…

関ヶ原古戦場に行く

岐阜・大垣にある会社の親切な役員さんたちに関ヶ原古戦場に連れて行ってもらった。 石田三成の陣地跡からは山に囲まれた平原を一望することができる。日本人なら誰もが知っている天下分け目の関ヶ原。その後、約250年続くことになり、今に至る日本の形と日…

賑わう熱海と暗い婆さん女中

最近、熱海に客が増えているという。写真は駅前のロータリーに設けられた足湯コーナー周辺、3月初めの土曜日夕方である。これほど人が集まる熱海はバブル崩壊以降なかったのではないか。ここ数年、熱海は何度かテレビドラマのロケ地となり、その影響で客足が…

半径50mのイスタンブール

俺は、暇な休日に東京周辺の「ディープな」「ヤバそうな」「隠微な」エリアを散歩するのが好きなのである。 通称「イスラム横丁」は、新大久保駅から3分の路地裏にある。 吊るして焼いた肉をこすげとってサンドウィッチにして食うケバブはビーフならうまいが…

小栗監督と大金温泉グランドホテルへ行く

小栗康平監督は映画界の鬼才であり、「泥の河」「伽倻子のために」「死の棘」「眠る男」…などで、カンヌやモスクワやモントリオールやベルリン国際映画祭などなど、海外での受賞歴も多い巨匠である。前にも書いたが、昭和30年代はじめの大阪の運河沿いを舞…

1時間半で行く本物のど田舎

2年前の2月に、大雪の房総・養老渓谷近くで、今は亡き母と、娘を載せた車が動かなくなったときに、たくさんの地元の人たちに助けられた経験から俺は房総半島に愛着を持つようになった。ヒマな正月3日に思い立って銚子という行ったことがない漁港で海鮮丼で…