突然の旅人

大した話でもない黒坂修のアホ旅日記

人の声がない街


俺は、寂しく悲しげな街や、崩れそうにすすけた路地裏を通り過ぎるのが大好きなのである。


俺は福井にある会社の社外取締役となり3ヶ月に1回は福井に行く。そうでなければたぶん一生行かなかっただろう。
以前、福井のクラブのロシア人ホステス、ニーナについて書いたblogはかなりの好評をいただいた。福井には日本では価値ゼロの中古車をロシアに売っぱらう会社があり、だから?ロシア人が多いとも聞いた。
今回、鉛色の雲が垂れ込める初冬の福井の夕暮れを一時間さまよってみたのである。




福井駅から歩いて1分なのにこんな懐かしい店が連なる。「おしゃれの婦人靴」という店頭看板や「ロンジン」を全面に出した時計屋や1960年代の外人マネキンのパーマ屋はおそらく昭和30年代からやっているはずである。がらくたを集めたにしか見えない鞄屋を含めて福井駅前の目抜き通りなのである。

そんな福井駅のとなりにこの春、市が金を出して大きなショップス&レストランズビルがオープンしたがまるで人が入っていない。わざわざ福井のショップス&レストランズに誰が来ると思ったのだろうか。
話はやや飛躍するが、国が税金遣って主導する「クールジャパン」事業は悉く失敗を続けているらしい。その一方で、あるロンドンのファッションメーカーが欧米で急拡大しているという。

(雑誌Wedge12月号より拝借)
ブランド名は「superdry 極度乾燥(しなさい)」・・・。既に46ヵ国に515店舗を持つという。Tシャツから何からすべての服に「superdry 極度乾燥(しなさい)」の意味不明ロゴが刻まれいて、さらには「会員証な」などという謎の日本語がデザインされているらしい。安物ではなく質のよい服地も評判とのことである。
テメーでテメーを「クール」などと言って出てくる発想はろくでもないものでしかないのだろう。海外から面白いと思われる日本や、みんなが求めている福井とは、役人には発想できない何かなのである。
福井に昭和30年代みたいな巨大レトロ街が出現し床屋も肉屋も映画館も不動産屋もなぜか太ったロシア人女がやっている・・・
日本中から客がやって来るのではないだろうか・・・
いや、わからない。

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