突然の旅人

大した話でもない黒坂修のアホ旅日記

再びケツが痛い話

今日、俺はららぽーと横浜クリニックでの手術を終えてドーナツ型クッションに座っている。俺は3年前の11月にも同じ病院で同じ手術を受け、その経緯を書いた2013年12月1日付の記事は読者からかなりのご好評をいただき、今でも多くの方にご愛読いただいているようである。俺に悪辣な対応を行なった新横浜の城クリニックは、ネット検索すると俺の記事が検索トップページにリストされているようで、ダメージは小さくなかっただろう。人をバカにした偉そうな医者は少しは反省し改めただろうか。

今年の春あたりから3年前に切った左ケツ周辺部が小さく腫れたりし始め、これはおかしいぞ、とは思っていたが10月に入りそれは突然巨大化したのである。
あえて詳述させていただくが、3年前には左ケツの穴から(すいません…)4センチくらい離れた皮下にある巨大な腫れ物を作る芯のようなやつを皮膚表面6センチ✖3センチ、深さ2.5センチにわたって抉り取ったのである。今回はその半分程度の規模であったらしい。前回は術後の痛みは相当なものだったが今回は今のところそれほどでもない。しかし、今回はより穴に近い部分(あと1センチで穴)であることから、一つ間違えば大変なことになりかねないぞ…とやや緊張もしていた。ららぽーと横浜クリニックの若き名医である院長に「あっちにも近いし危なさはないですか?」と言うと、いつものように「えっ?あーまったく心配ないですねー」と言っていた。全ての患者のすべての手術を全て自分でやるこの院長には感情の起伏がなくいつも穏やかでそこが俺は好きなのである。

それにしても、先月10月に巨大化したときの痛みはひどかった。左ケツの腫れは直径10センチにも達し、あっという間に皮下に管みたいなやつが発生して伸びつつあり、痛くて座れないし眠れないし熱も出て、歯を食いしばりびっこを引きずりながらららぽーと横浜クリニックに辿り着いたのである。
それをみた院長は「あー黒坂さん、また来ちゃいましたねー。これはひどい腫れだー。今日は応急処置として切って膿を出しますよー。麻酔注射入れますからちょっと痛いですよー」
風が吹いても痛い腫れの真ん中にぶっとい麻酔注射の針を入れるのである。3人の若い看護婦が腫れたケツを丸出しにした俺を押さえつけた。その瞬間の俺の呻き声は待合室にも轟いたはずである。院長は腫れをつねったり絞ったりして膿を出していくのだが麻酔が効いているのかと疑うばかりの激痛が続く間、看護婦は「もう少しですよ…がんばってください…大丈夫ですよ…」などと優しい声で頭を撫でてくれたりもしながら励ましてくれるのである。
俺は痛みをこらえながらも、この柔らかい声の看護婦さんたちはどんな顔をしているのだろうか…と目を開けてみた。
その顔を俺は忘れることができない。
3人とも膿が湧出する俺のケツを凝視しながら、優しい声とは裏腹の、一様に眉間に深いシワを寄せた能面の増女の顔だったのである。