突然の旅人

大した話でもない黒坂修のアホ旅日記

バルセロナ〜グラナダ その6

バルセロナ中心部。いくつか写真をアップする。


バルセロナの有名店コルドベス。この姉さんの顔は怖かった。微かな笑顔はこの一瞬だけである。この
目にはロマ族の数千年の悲しみと怒りが宿っている。怖い顔見たさに二晩通った。一日目は最前列となり、怖くて目が合わないようにしていた。床を引きずる長い衣装の裾が一度俺の顔面を直撃した。背中は迷惑な中国人。

モンジュイック地区の公園にあった。

ただの街角の児童公園である。何か妙なデザインを施さないと気が済まない文化なのだろうか。

ランブラス通り。傘と団扇をくっつけた建物。

「笑う海老」というオブジェ。全てエビで構成されている。

アパートの住人はこのベランダのデザインを観せたいのである。

ランブラス通りのオープンカフェで夕飯を食いながらこいつのつまらない芸を観ていたら、金を取りに来た。280円を渡した。

建物の3階から通行人にポーズをとり続けていた少女。あまり受けてはいなかった。

バルセロナは、ガウディをはじめとする19世紀末〜20世紀初頭のスペイン版アールヌーボーの有名建築の宝庫である。それに加えて、一般のオフィスビルやアパートや商業ビルのデザインにも奇抜なものが多い。ロンドンやパリやローマとは確かに違う。建築物好きには堪えられない街なのだろう。








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バルセロナ旧市街のはずれの路地裏。俺としては今回気に入っている一枚である。

パリやローマには世界史の中心としての圧倒的な重みと磁力があり、叩きのめされるような感動がある。パリのセーヌ沿いを歩けば体の成分の一部が何かと入れ替わる。比較することに全く意味はないが、バルセロナにはそれと似たスケールの感動はなかった。カタルーニャ地方はスペインの中で唯一イスラム支配を受けず、フランク王国の属領であったこともある。
俺にとっては、アラブが混入したグラナダの印象が鮮烈である。アンダルシア地方には成分を入れ替えてくれる太陽と静寂と深い陰影がある。















グラナダ空港での夕飯はこれで充分であった。