突然の旅人

大した話でもない黒坂修のアホ旅日記

トルファン2010年 [f:id:osamu-kurosak

タクラマカン砂漠北縁の街、トルファンは海抜100メートル以下の盆地に位置している。夏は最高気温45度近くにまで上昇するが、湿度が低いので東京の35度よりもマシである。夜は25度近く下がって20度前後になる。

人口25万人の7割はウイグル人である。美男美女が多い。ホテルトルファン賓館で毎晩8時から始まる民族舞踊ショー。


史跡、高昌故城入口では子供が金をせびりにやってくる。50円寄付した。100円くらいあげるべきだった。

広大なタクラマカン砂漠を南北に貫く道。タクタマカンとはウイグル語で「死の世界」である。しかし、死の世界に眠る石油はサウジアラビア埋蔵量の半分にも上ることがわかってしまった。漢族中国人によるウイグル人弾圧は加速する。

仏教遺跡ベゼクリク千仏堂で老人は歌い続ける。勝手に隣に座っても振り向きもしない。もちろん金を求めたりはしない。


孫悟空の物語で火の山とされた火焔山一帯。日向の温度計は58度を指していた。


日干し煉瓦住居の暮らし。日干し煉瓦とは、泥と家畜の糞を混ぜて天日で乾かしたものである。


トルファン賓館は高級ホテルである。1泊5000円くらいだった。

人が多いメインストリートは厳しい日光を遮るために葡萄棚で被われている。おばさんたちが民芸布製品を作っていた。


トルファンを含む広大な中国新彊ウイグル自治区は1955年に中国が併合するまでは東トルキスタンとも呼ばれ、ウイグル人はトルコ系民族である。


中国は1970年代中心にタクタマカン砂漠北部で地表核実験を繰り返した。実験は西に向けて風が吹く日に行われ、100万人のウイグル人が死んでいったとも言われている。その後もウイグル人のガン発症率の高さが指摘されている。最近でもウイグル女性が子供を産めないように連れ去られて強制労働させられているとの報告もある。中共はなぜそこまでして少数民族の殲滅を目指すのだろう。

ウイグルの怒りと水面下での独立運動が終わることはないのだろう。