突然の旅人

大した話でもない黒坂修のアホ旅日記

ウルムチ2010年

ウルムチ新疆ウイグル自治区最大の都市である。世界で一番海から遠い都市とも言われる。タクシーがなかなか捕まらなかったが、このドライバーと女性客が相乗りさせてくれた。



イスラム圏の料理、シシカバブを焼く匂いがあちこちから立ち上る。

女性ダンサーの独特の決めのポーズ。


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羊肉のウイグル料理は食えなかった。味のないラグメンという焼うどんみたいなやつも羊臭くて食えなかった。
日本料理店のカレーにも羊が臭っていた。



ウルムチ周辺は古代から遊牧騎馬民族と漢族の攻防の地であった。ウイグル人は中国西域からキルギスウズベキスタンなど中央アジア一帯に1000万人と言われている。トルコ人の他、アラブ、ペルシャ、インド、漢族、モンゴルなどの混血と言われる。かつては仏教徒であり多くの仏教遺跡を残したが、イスラム化した。



ウルムチからトルファンは車で3時間。天山の岩山を超えていく。漢族運転手は頻繁に窓から唾を吐いていたが、やめさせた。


ウイグルオペラは食事付きで2500円だった。一日中離れない漢族ガイドのオヤジは、「先生、高くてつまらないからやめておいた方がいい」としつこく言っていた。絵葉書などちょっとした買い物にも「高いからやめるべきです」などと口を出していた。オペラハウス前で「うるせえよ。もう帰れ。」と言って追い返したが、後からしつこくやって来た。「先生、私は会社と交渉して会社の金でオペラを観ることになった。これは私の勝手ですから。」と言っていた。
ウルムチでは1年前にウイグル人の暴動があった。外国人への監視が強化されているのである。




その後、俺はモスク周辺のウイグル街を歩き回りウイグル人のためのレストランにも入ったみた。漢族ガイドは「先生はどうしてウイグル街みたいな汚い所が好きなんだ」と言いながら同行をやめた。漢族ヅラ丸出しなのでボコボコにされかねないからだろう。俺もやや緊張して歩いたが、誰も俺にガンを飛ばしたりしなかったことが嬉しかった。俺は漢族に見られないことの確認ができたからである。