突然の旅人

大した話でもない黒坂修のアホ旅日記

ハワイとダイエット


ワイキキからダイヤモンドヘッドを通り越した東側にあるカハラホテルの部屋から名門ワイアラエカントリークラブを去年に続き再び見下ろすことができたのである。今回は会社で取引先のお客さんを連れての視察&ゴルフツアーを企画し俺も便乗した。

ホノルル市長のカーク・コールドウェルさんは65歳で奥さんは日本人、彼はサーフィンの名手である。今後、ハワイでの仕事についてわからないことはなんでも訊いてくれ、と言ってくれた。テレビ局やラジオ局の社長とも面談したが、ほとんどの時間はゴルフをやっていた。初日は羽田を夜10時に出て6時間半乗ってホノルルに朝10時に到着してそのまま米軍専用の素晴らしいゴルフ場へ向かいラウンドした。そして翌日も翌々日も別のコースでラウンドした。俺はもうすぐ60歳になるのだがサントリーセサミンを飲み始めてから疲れにくくなったような気もする。(ほかに、毎朝EPA/DHA、カルシウム/マグネシウム、ビタミンACEなどのサプリを飲んでいる)

アメリカはどこでもそうだが、ハワイのレストランで出される食い物もとにかくでかくて大量である。写真は帰る日に空港へ向かう途中で朝飯に立ち寄った店で出された「ロコモコ」(ご飯の上にハンバーグと目玉焼きがのったやつ)であるが、3分の1しか食えなかった。今回も、すっかり親しい友人となった日本語ラジオ局を経営する150キロの巨漢、陽気で信じられないほど親切なデヴィッドとロビン夫妻に全て案内してもらったのだが、連日、岩石のようにでかいステーキやテーブルを埋め尽くすタイ料理などを大量のワインで流し込み、俺は滞在正味3日で2キロも太ったのだった。

俺はハワイに行く1ヶ月前から流行りの糖質制限ダイエットに取り組み、毎日大好きなご飯やパンや麺類を制限し、不味い低糖質製品に代えて我慢を繰り返す苦行を重ねてようやく1.5キロ落としたところだったのである。

これらが俺が食い続けている低糖質食品群である。パンは「ブランパン」と言ってローソンでしか売っていない。普通のパンの3分の1以下の糖質量でありかなりのまずさである。週に一度は朝に会社近くのローソンに行き棚中のブランパンを買い占める。米に似たものはこんにゃく米であり、普通のうまい米にこいつを半量混ぜて炊き上げると糖質もカロリーも半分になる。せっかくの魚沼コシヒカリが台無しになって炊き上がる。スパゲッティーも蕎麦もまずいが減量のためには仕方がないのである。
「糖質が人類を滅ぼす」という医者が書いた本によると、我々の身体は現代人が普通に食べているような大量の糖質を全く予定していないらしい。農耕の恩恵が広く行き渡ったのが2000年前とすれば、ホモ・サピエンス20万年の歴史の中ではごく最近の変化であるというわけだ。一旦糖質を食べてしまうと糖質には脳内にドーパミンという快楽ホルモンを分泌させる効果があり、だから糖質にはヘロインと同じように中毒性があり、放っておけばどんどん取りすぎて体を痛めつけるという。
今生まれる子供の予測平均寿命は107歳なのだという。十数年後に癌が制圧されるほか、今後一気に進んで行く医療の進歩がそれをもたらすらしい。2030年代には血管やリンパ管内をパトロールする超微小な免疫ロボットが普及して通信によりAIにコントロールされがん細胞をやっつけるほか、血管の硬直を防いだり酸化や悪質タンパクを除去したりして寿命は120歳を超えると予測するアメリカの未来学者もいる。そして、2045年ごろにはとうとう老化をコントロールする段階に達し200年の人生が現実となるという予測すらある。
120歳とか200歳とかはとにかくとしても、2040年になれば100歳どおしの殴り合いが当たり前になったり、盛り場で若者が90歳のじいさんに投げ飛ばされたり、社会保障制度が崩壊して年金が出る100歳まで土木作業やウエイターなどを移民のバングラデシュ人と一緒にやらなくてはならなかったり、100歳で250ヤード飛ばすゴルファーだらけになったり、30歳ぐらいと80歳ぐらいで人生2回結婚するライフスタイルが定着したり・・・例がやや大げさかもしれないが、科学の進歩が指数関数的なスピードに移行する科学爆発の時代に入ったことは間違いないようである。好むと好まざるとにかかわらず、人生100年時代はもう現実なのだ。だから、俺はそんな時代を少しでもまともに生きていけるようにメタボを解消し、毎週のようにゴルフをやり、多くのサプリを飲み始めたのである。次々に未来予測を当ててきた67歳の未来学者レイ・カーツワイルは毎日60種類ものサプリを飲み、ジムでのトレーニングを欠かさないそうである。