突然の旅人

大した話でもない黒坂修のアホ旅日記

バルセロナ〜グラナダ その4 アンダルシアとアルハンブラ宮殿


バルセロナ空港を早朝7時半に出たブエリング航空機が9時前にグラナダに着陸する直前の景色である。朝6時前にバルセロナ空港に着いたのだが、格安航空ブエリングのカウンターはごった返しており危うく乗り遅れるところだった。往復2万円ちょっとで運んでくれるので文句は言えない。
いよいよスペイン南部、アンダルシア地方入りである。「アンダルシア」。なんとよい語感だろう。フラメンコも闘牛も白い村もみんなアンダルシア発祥なのである。俺はガキの頃から、中央アジアウイグル語の地名、カシュガルトルファンパミール高原など…とともに、アンダルシア地方の地名、セビリアコルドバ、マラガ、ジブラルタル…などに心惹かれるものを感じていた。そして、そんな地名を実際に訪れてみて幻滅したことがない。不思議なことである。
俺はグラナダ空港からタクシーでアルハンブラ宮殿に直行した。


アルハンブラ宮殿のハイライト、ナスル宮殿に入ることができる12時半までの約3時間はあっという間に過ぎて行った。俺は、花が咲き乱れ果実が実り、池と水路と糸杉ほかの樹木が巧みに配置され、時々眼下にグラナダの白壁の街並を見下ろしながら広大に続いていく、白く眩い日差しと深い影が織り成す夢のような庭園を歩き続けた。
俺は2ヶ月も前にナスル宮殿チケットをネットで予約した。その時点で8月20日最後の一枚が12時半からの30分入場券だったのである。ナスル宮殿は混雑を避けて鑑賞できるように一日1800枚しかチケットを販売しないのだ。世界中から観光客がやってくる8月に一日1800枚。
庭園を歩きながら「13〜14世紀のイスラムの王様たちは、キリスト教世界にいずれ追放されるまでの時間に、天国を創ってそれを観てみたかったのだな。」と思った。
今回は写真を数多くご覧いただきたい。



アルハンブラの丘から見渡すグラナダアルバイシン地区。10世紀からイスラム教徒モーロ人が街を築いた。敵の侵入を困難とするため石畳の細い道は迷路のように複雑に入り組んでいる。俺はタクシーでこの街に入り込んで降車したのち、脱出できなくなりかけた。またタクシーが通るようなところではなかったのである。バス停を発見して助かった。


なんという青空なのだろうか。

ここからがナスル宮殿の幻想世界。







壁面を接写。




ナスル宮殿から出たところ。


また来ることがあるだろうか。きっともうないのだろう。



敷地内に小さなホテルを発見した。次はここに泊まることにする。