突然の旅人

大した話でもない黒坂修のアホ旅日記

加齢と植物


俺は56歳になったのである。少し前から部屋に植物を置くのがけっこう好きなのである。植物図鑑も数種類購入して寝る前に眺めたりもしている。男が植物に行くと次は陶芸に行き、さらには石に行ったりして、自分も無機物に近づいて行くのだろう。
植物というものは水と光と二酸化炭素から炭水化物やたんぱく質や油まで生成し、酸素も排出する。水、光、二酸化炭素が米になり、大豆になり、芋になり、スイカやみかんになる。植物は本当にすごい。植物はえらい。
植物のおかげで空気を吸えるし、水源の森ができるし、米野菜果物を食えるし、植物を食っている牛や豚をいただける。緑や花で癒してもくれる。

朝日新聞出版から出ている週刊ムック「地球46億年の旅」が面白い。もの凄く面白いわけではないが、ビジュアルがきれいであり、寝る前に眺めると気分を別世界へ持っていける。
光合成を行う植物は27億年前に海で発生した。植物以前の生命は40億年近く前に深海底の熱水噴出口周辺で生まれた。「メタン菌」とも呼ばれる細菌については、今やいろいろなものに書かれている。

しかし、俺はこの朝日のムックで、生命が誕生するのに不可欠であるアミノ酸等の有機物が、宇宙からの隕石衝突や彗星によって地球にもたらされた可能性が高いことを始めて知った。「メタン菌」は宇宙からの有機物が深海底で化学反応を起こして発生したと推測されている。つまり、メタン菌があらゆる現生生物への進化の祖だとすれば、遥かな昔、我々の大元は隕石を創った宇宙空間を漂う塵やガスの中に発生したということになる。さらに、その塵やガスは137億年前の宇宙創生、ビッグバンによって発射されたものの微かな一部と言えるのだろうか。
今回の雑文、俺は何を言いたいのか俺にもわからない。残念ながらオチもない。3日間も雨が降り続いている。