突然の旅人

大した話でもない黒坂修のアホ旅日記

バリへ4

バリ島の4回目。脈絡なく並べた写真にお付き合いいただく。
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バリの絵画は写実的である。20世紀はじめに「最後の楽園」へ移り住んだドイツ人やカナダ人芸術家がもたらした西洋絵画の影響を受けているということである。

海はどこも同じ海であり、バリの海岸に特別なものはない。

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バリ島のヒンドゥー教一神教なのだそうだ。バラモン教から派生したヒンドゥー教は仏教とは兄弟の関係であり元来は多神教である。イスラムが大多数のインドネシアの中で折り合いをつけていく妥協なのだろう。


あちこちで見かけた一つの幹から三色の花をもたらすこの植物はなんという名前なのだろうか。緑したたり花咲き乱れるバリ島で接ぎ木をするとは思えない。



ウブド王宮近くの「カフェ・ロータス」の夕暮れは素晴らしい。蓮の池越しに見えるヒンドゥー寺院がライトアップされ、なんとも幻想的なのだ。こういうところには雰囲気をぶち壊しにする中国人がいないのもいい。腰の低い白人の爺さんが入り口近くで広い店内を常に見回し、客の動きを素早くとらえながら現地人スタッフに指示を出していた。
ここでビールを飲み飯を食ってから、すぐ近くで19時半から始まる舞踊ショーを観にいくのである。

ウブド中心部から20分も歩けば田園地帯である。頭に荷物をのせて歩くのが風習のようである。



つかの間に俺が垣間見たバリ島の人々は静かな笑顔の人々だった。運転手、ホテルマン、店員、職人、農夫…街角で建物の工事をしているおっさんだって目が合えばニコッとする。それでいて出しゃばらない。俺はこういう人々を始めてみた。そして、寺院ばかりでなく、店の軒先や歩道の端っこなど、いたるところに神様へのお供え物が置いてある。ガイドのワスパは、最近はクタやレギャンなどのビーチリゾートは道徳心がないジャワ人が多くなり犯罪が増えた、と言っていた。
ジャワ島はインドネシアの首都、ジャカルタがある大きな島である。
帰りのガルーダインドネシア航空はひどかった。2時間以上の遅延で羽田に着いたのは午前2時前だった
。俺はスタッフに一応聞いてみた。「どうやって帰ればいいの?」スタッフは、「ホテルに泊まるかタクシーに乗れば帰れます」と言っていた。「そんなことは聞かなくてもわかってんのよ」と言ってみたが無反応だった。こういうとき、1流の航空会社なら一律1万円を出したりするものだ。ガルーダはジャワ人がやっている会社で、最近は中国資本の比率も高まっているのだろう。結局俺はバリ島ホテル3泊分の金を使ってタクシーで帰宅したのだった。