突然の旅人

大した話でもない黒坂修のアホ旅日記

ようやくローマ








あさってから初めてローマに行く。5泊7日なのに日帰りでフィレンツェナポリにも行ってしまう。ネットでイタリア鉄道の切符を手配し、さっきはコンビニに行って成田までのバスの切符も予約した。こういうことになると突然まめになるのはたぶんあなたと同じである。
7枚も写真をアップした。
1は奈良の明日香村周辺の棚田である。一般にシルクロードの東端は西安であるが、日本人としては奈良であるとも思いたい。2は西安市街中心部。右の建物に以前書いた世界一フロント女の態度が悪いホテルがある。夜にビールを買いたいと言うと、「水を飲むべきだ」と悪態をつき、俺を激怒させた。3は中国中央部、蘭州郊外の住宅街。すべては、乾いた土と砂礫を焼いて出来上がっている。東京にも飛んでくる黄砂はこの辺りからも舞い上がる。4は新疆ウイグル自治区に入り、ウルムチウイグル族街。ウルムチでは、この1年前に漢族に抑圧され続けているウイグル人による暴動があった。だからここには漢族はいない。俺は全く漢族とは思われず、それが嬉しかった。5はトルファンからタクラマカン砂漠を遙かホータン方向へ向けて南北に貫く道路。かつて中共が核実験を繰り返した楼蘭周辺から約100キロである。核実験の閃光を「神を見た」と言って、何も知らずに何万人ものウイグル人が死んでいったという話もある。6はホテル「トルファン賓館」のロビー。右手のカフェではたぶんアイスコーヒーを飲んだことがないスタッフが作る酷いアイスコーヒーが出る。隣り合わせた190cm近くはある26歳のカザフ族の青年は流暢な日本語を話し、「ガイドの仕事に就くために独学で覚えました。豊かな日本に行って仕事をしたいです。」と言っていた。「君は長身でハンサムだから東京ではモテまくるぜ」と言うと真っ赤になって照れていた。この日の最高気温は平年並みの44℃であったが、砂漠の街は湿度が極めて低いため東京の35℃よりもずっとマシである。夏のトルファンは50℃を超える日もあるが冬はー20℃にもなる。
7はトルファンから一気にイスタンブルである。ウズベキスタントルクメニスタンアゼルバイジャンを経て、両都市に共通するのは、共にトルコ民族の町であることだ。トルコ民族の祖は古代中国北方の突厥と言われた遊牧騎馬民族であり、さらに2万年近く前においてはシベリアのバイカル湖周辺で我々日本民族の祖の一部と重なり合っているとも言われている。
ローマに行く前にここ2年間ほどの旅を振り返りたくなった。