突然の旅人

大した話でもない黒坂修のアホ旅日記

道東~道北へ逃げる



最近、テレビの旅番組では釧路湿原から知床半島を巡りながら、知られざる自然の営みについてのクイズをやったり、野生動物発見にチャレンジするようなものが目立つようになった。俺はNHKと日テレでひとつずつ観た。NHKはクイズにオチがなくちょっと恥ずかしかったし、日テレはバカそうなタレントがはしゃいでいた。…まぁそれはとにかく…、俺も5月と7月に続けて行ったわけであるが、最近は道東方面に意識が向き始めているように感じる。こう言うと、何か俺は自分の感性を自慢しているように聞こえるかもしれないが、その通りである。
東京の人間が雄大な北海道をイメージする時、札幌、函館、小樽、富良野…ギリギリ旭川、帯広くらいまではある程度リアルな想像が及ぶ範囲であるが、大雪山系よりも東と北は「奥地」への憧れ、未知なる世界という感覚が付加されていくように思う。だからいま道東なのだろう。福島第一原発菅内閣円高も一時振り切って、奥地や未知へ脱出したつもりになりたい気分がある。自分が最近行ったから言うわけであるが、今後はさらに、稚内紋別、網走というオホーツク方面に気分が向いていくように思える。
写真は共に知床五湖周辺である。エゾ鹿やキタキツネが当たり前のように歩いている。
北海道全般に見られる、広大な原野や放牧地帯をまっすぐに貫いていく道路は素晴らしい。水田がないので東アジア臭がなく、だから中国人も北海道が大好きだ。俺はレンタカーで走るたびにスピードでパトカーに捕まってしまう。5月にはオホーツク沿岸道路で茂みに隠れていたパトカーに捕まった。若い警察官に「藪に潜んで善良な市民を捕まえる仕事は楽しいか?こんなことやってねぇで東北行って手伝えよ。」と言うと「ここらで藪に隠れているのは鹿とオマワリだけと言われています。人手不足なので東北に行かせてもらえません。」と言っていた。なかなかシャレのわかる奴であり、俺は違反を受け入れた。そして先週も釧路から知床に至る平原で捕まった。今度は年配の警察官で…と言っても俺より年下だろうけど…説教がましいことを言ったので俺は激怒した。「俺はどんどん後ろから抜かされていたんだぞ。そいつらはみんな捕まえたのか。そうでなければ絶対に認めねえからな。ちょっとオーバーしたくらいでこういう不愉快な目にあわせるなよ。」実直で職務に忠実そうな警察官は、「切符を切るとは言ってませんよ。ただこのあと気をつけてくださいと言っているだけです。」とのことで、俺は違反をまぬがれた。後ろから抜かされたというのも、ちょっとオーバーもすべてウソであり、40キロはオーバーしていた。