突然の旅人

大した話でもない黒坂修のアホ旅日記

沖縄について3

今夜は那覇国際通り入り口にある「ホテル・ロコアナハ」にいる。仕事がらみで、この3年間で18回目の那覇であるが、それも今日で終わりになる。残念だが潮時かもしれない。大切なものは、過度に当たり前の事にしてはいけないのである。
俺は、おとといの夜遅くにこのホテルにチェックインした時、些細な手違いに腹を立て、ホテルマンのお兄さんを叱りつけてしまったのだ。3泊なのに朝食券が2枚しかなく、指摘すると「1日目は付いてない」という答えに「そんなわけねえだろぅ。客にこういう事を言わせんじゃねぇよ。ふざけんな。」といってしまったのだ。以前書いた中国・西安のホテルのような無礼には厳しく対処して当然であるが、今回は大切な沖縄である。真面目にやっている兄さんの些細な勘違いに過ぎないのである。
なんという人間の小ささだろう。俺は翌朝フロントに行き、宿直明けの兄さんに「昨日はつまんない事で言い過ぎて悪かった。」と言って詫びたが、兄さんは舌がもつれて何を言っているのかわからなかった。…その日、部屋に戻ると4枚目の朝食券が部屋に置かれていた。3回の朝に4回の朝飯は食わないわけだが、兄さんの好意なのだろう。
しかし、俺は3日目に寝過ごし朝飯を無駄にした。

写真は、国際通り周辺では味に定評がある「ドラえもんそば」である。店は愛想のないおばちゃんが一人でやっている。以前、「なんでドラえもんそばっていうの?」と聞くと、「ドラえもんが大好きだから」と面倒くさそうに答えた。それでも俺は那覇に来る度にこの店に寄り、生ビールと宮古そばを食ってきた。おばちゃんは、今回も、初めて俺を見るような顔をした。俺は今回、なんだちくしょう、と思った。今まではそんな気分になったことはない。

だから潮時なのである。
俺は大切な沖縄に対する態度を立て直す。そしてまた、新しい目を持って沖縄にやってくる。