突然の旅人

大した話でもない黒坂修のアホ旅日記

沖縄について2


沖縄について書いていくと言ってからだいぶ間が空いてしまった。
先月、俺は沖縄の人二人と那覇の松山で飯を食った。二人とも先祖代々の沖縄人である。二人は12月~2月の真冬以外は常に沖縄アロハ、カリユシウエアを着ている50代後半のおっさんである。
彼らは最近、北海道を旅したそうである。そしてアイヌの人たちと出会った時、「親戚なのではないか」というほどの形状的な類似性を感じ、親近感を覚えたそうである。沖縄人とアイヌ人。日本の南端と北端…約3000キロの隔たりがある。
一説によると、1万6500年前からの縄文時代を支えた原日本人は、主に南方系なのだそうである。琉球列島をたどって日本本土に広がっていった原日本人は最後に東北北部~北海道にたどり着いた。彼らは背が低く、がっしりしていて目鼻立ちがはっきりしている人々だった。その後、約5000年前に農業や青銅器をもたらした揚子江周辺の一重まぶたで背が高い「江南人」(弥生人)がやって来て、原日本人たちはどんどん滅ぼされ、日本の中心部にはいなくなり、沖縄と東北北部、北海道に残ったのだそうだ。だから沖縄人とアイヌは同祖なのである。今でもDNA分析で関東以北には縄文人型が散見され、西日本は江南人型が多いという。
俺はずんぐり型の体型で眼がでかい。シンガポールやマレーシアを旅すると日本人に下手な英語で道を訊かれるし、沖縄では基地問題について地元テレビ局の街頭取材を受けることになる。
俺を組成する細胞は沖縄に癒される。それははっきりと自覚できる。短時間睡眠でも沖縄では元気でいることができる。世界地図を眺めた時、理由なく惹かれる場所が誰にでもあるのではないだろうか。それはきっとあなたのルーツと無縁ではない。
下の写真は那覇の老舗ステーキハウス「ジャッキーステーキハウス」。この店にはよく行って、200g1800円のテンダーロインを食う。沖縄にステーキハウスが多いのは、輸入牛肉の関税率が低いこと、それから、米軍から横流しされている肉があることによるのだそうだ。「ジャッキー」がそうであるかはわからない。