突然の旅人

大した話でもない黒坂修のアホ旅日記

ろくでもない大阪の有名ホテル

10月終わりに関西を旅した。写真は高野山 壇上伽藍近く。
大阪に宿泊したが、全てが少しずつ狂い始めたある高級ホテルでの体験。

その日、俺は18時前にレンタカーでそのホテルのエントランスに入った。車を止めてもすぐそこにいる若い入り口スタッフはやって来ない。こちらから声をかけ、「部屋に荷物を置くまでどこかに止めさせてくれ。」と言うと、露骨に困った顔をし「5分10分ならいいですよ」などと言う。「だから荷物置く間だけだよ」とやや強く言うと、突然走って駐車位置まで行き誘導を始める。
部屋まで荷物を運ぶねえちゃんがぶっきらぼうにたった一言言ったのは「氷の製氷機はここです。」
レストランでは男女ともスタッフは大股で競歩のようにズカズカ移動し異様に早口だ。何かを頼むと、応えを話しながら下半身は早く調理場に行こうとしている。ねえちゃんが持ってきた「蟹の爪のフライ」は、乱暴に置くのでひっくり返り、爪の腹が上になった。しかしねえちゃんは気がつかないフリをした。事前に手に入れた食事券のリミットを900円オーバーしたと思い、レジで精算しようとすると、レジオヤジは「大丈夫ですよ。ギリギリ収まってマス。」という言い方をしやがった。 せこくぎりぎりに合わせて食った訳でもなく、別にそれほど嬉しくもねえよ。
部屋にはいるとデスクの灯りがつかず、客室係に連絡すると「入り口のマスタースイッチですべてつくはずです」と言う。「だから他はついてるの!真っ暗なのにデスクの灯りだけを言うはずねぇだろ?」…客室係のがっしりした体型の女がやって来て、やはり競歩でデスクライトに突進し、電球が切れていることが判明。
トイレットペーパー二つのうち一つはもう厚み2センチしかなく端を三角にもしていない。

人員削減でみんな仕事量が増えたのだろう。同情すべき部分もあるが、このホテルのスタッフに決定的に足りないものは自分の仕事への「誇り」だと思う。ここは誰もが知っている有名ホテルだ。劣化しつつある日本の縮図がここにもあった。