突然の旅人

大した話でもない黒坂修のアホ旅日記

イスタンブルの人々

イスタンブルはいうまでもなくイスラム圈である。しかし、宗教的自由、政教分離はしっかりと根付いており,例えば「あの家の息子はきちんと礼拝をしない」などと公然と批判したりすると罰金を取られることもあるのだという。

イスタンブルの夏は爽やかな晴天が続く。親切で親日的な人が多いというのも本当である。日本領事館の篠塚さんは「トルコ人は本当にイイ人が多いんですよ。でも中には悪い人もいて、日本人には見分けがつかないんです。」と言っていた。
俺はバザールで財布をすられ、法外な料金を請求する巨体のタクシー運転手からまっ暗な夜道を逃走する体験もした。それをトルコ人に話すとみんな悲しい顔をして、「きっとクルド人ルーマニア人の仕業だ」と何人かが言った。…酷い目にあっても、またイスタンブルに行きたいと思う。繁華街で腹が減って立ち止まり、ふと振り返るとレストランのウエイターが写真入りのメニューを持って、ニコニコしている街。金を無くした見知らぬ外国人に金を貸し、食事をおごってくれる人がいる街。バザールの真ん中で、トルコ人と相撲を取ることになったりする街。

写真は上から、考古学博物館展示の古代ヒッタイト人像。二万円を貸してくれたエド。一人で座っている老人が多い街。夜遅くまで革製品を売る少女。「そんなにおもしろいの?」と話しかけてくれた博物館のスタッフ。